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【終了しました】
日本バイオロギング研究会シンポジウム@名古屋大学、は終了しました。約90名の参加者となり、研究会シンポ最大の規模となりました。招待講演者の皆様、参加者の皆様、有り難うございました。 招待講演者をお招きした時点で、面白くなることは分かっていましたが、想像以上に「すごい」シンポになったと思います。いまだに考える事が多く、消化し切れていません。企画して良かった、と思えるシンポでした。参加者の方にも楽しんで頂けたなら幸いです。 ===== 詳しくはこちら 来る11月12日(土)、名古屋大学にて、日本バイオロギング研究会第7回シンポジウムを行います。今回のテーマは「バイオロギング x 認知生態学(Bio-Logging meets Cognitive Ecology)」です。バイオロギングを用いて野生動物の認知現象を扱った研究をテーマ講演者の方々に発表して頂きます。またテーマでの講演以外に、一般の発表もポスター発表として募集致します。学生ポスターの中から、少数名の優秀賞の選考と奨励金贈呈もおこなう予定です。多くの方々のご参加をお待ちしております。 日本バイオロギング研究会・第7回シンポジウム(11月12日)のお誘い 名古屋大学大学院環境学研究科・依田憲 日本バイオロギング研究会・第7回シンポジウムは、名古屋大学にて行います。今回のテーマは、「バイオロギング x 認知生態学(Bio-Logging meets Cognitive Ecology)」です。 ※テーマ講演以外に、一般の発表もポスター発表として募集致します。多くの方々のポスター発表をお待ちしております。 ■「認知生態学」ってナニ? 「認知」とは、動物の意志決定や情報処理に関連する脳内プロセスのことです。そのため、認知というと、神経生理学や心理学を思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、動物の情報処理の「デザイン」(なぜそのように進化したのか)を理解するためには、野外での行動観察が欠かせません[1]。動物の認知プロセスは行動だけでなく、生理、形態、生活史、生態環境にも影響を及ぼし、結果的に適応度を左右するので、これらの観察も重要です。こうした認識は、環世界を唱えたユクスキュルから、エコロケーションのグリフィン、最近では「認知生態学」というムーブメントに受け継がれています[2]。 ■バイオロギング x 認知生態学 バイオロギングはすでに様々な形で認知的な設問を扱っています。「動物たちの不思議に迫るバイオロギング」を見ても、ウミガメがどのように進路を決定しているのか[3]、ウが獲物をどのように探知し、食べるのか[4]など、認知に関わる研究が目白押しです。バイオロギングが黎明期から成熟期へと入った今、バイオロギングによる認知研究を集めて、その可能性を議論したい、というのが今回の企画の動機です。 講演をお願いした方々は、4つの異なるアプローチを用いています。野生動物の認知に関わるパラメータ(音や映像)をバイオロギングで実測している方、高精度の行動情報を分析することによって認知的な側面を抽出している方、脳や神経などの至近的なメカニズムを研究している方、そして動物行動学・認知科学的な研究を行っている方。 バイオロギング研究者だけでなく、各分野の第一線で活躍される方々に集まっていただけました。「ほかの動物が世界をどう認識しているかを我々が完全に理解できるわけはないが、そこに近付くことはできる[5]」、さて、そのとき、バイオロギングは「認知生態学の核」たり得るでしょうか。「Bio-Logging vs Cognitive Ecology」、皆様のご参加をお待ちしております。 1 Byrne & Bates (2011) Cognition in the wild: exploring animal minds with observational evidence. Biology Letters. 7, 619-622. 2 Cognitive Ecology~The Evolutionary Ecology of Information Processing and Decision Making. R. Dukas (ed.) 1998. 3動物たちの不思議に迫るバイオロギング(京都通信社)楢崎友子p36-39. 4 動物たちの不思議に迫るバイオロギング(京都通信社)坂本健太郎p22-24. 5 Rivas & Burghardt (2002) in Cognitive Animal (Bekoff, Allen, Burghardt eds) # by b-logging | 2011-07-20 10:57
教え子の結婚式でスピーチ(人生初)。
Social Interactions of Juvenile Brown Boobies at Sea as Observed with Animal-Borne Video Cameras Yoda K, Murakoshi M, Tsutsui K, Kohno H PLoS ONE 6(5): e19602 ヒトも含む動物の子どもは、他人と関わりをもちながら成長する。未熟な子どもは、他個体、特に経験や知識をもつ大人についていこうとするだろう。本研究では、カツオドリの幼鳥に小型ビデオカメラ(行動に悪影響を与えないように、体重の2.5%以下の重量に抑えている)を装着し、幼鳥がどのように他個体と関わりながら成長するのかを調べた(ビデオ装着は飛ぶ海鳥では世界初)。 その結果、カツオドリの幼鳥は、積極的に他個体を追跡して飛んでいた。特に成鳥を見つけると、長い時間追跡していた。また、同種・他種が採餌している所に参加し、頻繁に採餌を行っていた。これらは、餌探索の下手な幼鳥が、社会的情報をうまく利用して採餌を行っていることを示唆する。 #オープンアクセスのPLoS ONEなので、上記リンクから誰でも論文、映像を見ることができます。 #WIREDに取り上げられました。このタイトルが「Booby Cams Capture Young Seabird Social Lives」。「Booby Cams」で大騒ぎになってます……(Boobyはカツオドリだが、別の意味あり)。 #LIVE SCIENCE、 HUFFPOSTで記事になりました。 # by b-logging | 2011-05-12 09:52
献本感謝。東京大学の佐藤克文さんが文を担当した「ぺんぎん ぺんぎん ドボン ドボン」。採餌、生理、集合的意志決定、捕食者回避、コミュニケーションといった話題がさりげなく盛り込まれている。
元ネタはアデリーペンギンの同調潜水行動。すでに論文になっている。 絵本としても楽しい(絵は平子真理さん)。南極で調査した時も思ったが、氷上のアデリーペンギンは「和」のイメージだ。 # by b-logging | 2010-11-10 13:43
北海道大学の綿貫豊さんが執筆した「海鳥の行動と生態〜その海洋生活への適応」が出版された。
「海鳥学」はこれまで長い間、陸上での生態観察に限定されてきた。海へ飛び立った(あるいは潜った)海鳥を追い掛けることはできなかったからだ。つまり、「海鳥」学と言いながら、実際は「陸鳥学」だったと言える。この本は、工学技術を導入し、真の『海鳥学』を確立した著者が、最先端の成果を纏めた一冊。 amazon.co.jp # by b-logging | 2010-06-23 18:26
大学図書館の中にスタバができた。研究室から100m以内に2軒の喫茶店と1軒のコンビニ。国立大も変わったなあ。
Evaluating the prudence of parents: daily energy expenditure throughout the annual cycle of a free-ranging bird, the macaroni penguin Eudyptes chrysolophus Green JA, Boyd IL, Woakes AJ et al JOURNAL OF AVIAN BIOLOGY 40 529-538 2009 マカロニペンギンに心拍、姿勢、深度を計測するデータロガーを埋め込み、30-450日間エネルギー消費量を計測した研究。越冬、換羽、繁殖期間などとエネルギー消費との対応関係を見たところ、これまで言われてきた通り、繁殖期後半にエネルギー消費量は最大となっていたが、抱卵期や換羽前のトリップでも最大値を示していた。 # by b-logging | 2010-06-11 12:15
GW!静かで授業も雑用もない。研究者にとっては本当、ゴールデン。これを逃していつ研究するのか?
Biologging technologies: new tools for conservation. Introduction Bograd SJ, Block BA, Costa DP, et al. ENDANGERED SPECIES RESEARCH 10 1-7 2010 初回は東京、第2回はUK、そして第3回はモントレーで開かれた国際バイオロギングシンポジウム。それを受けて出版された特集号。この分野をざっと俯瞰するのにちょうど良い。 日本語でのレビューは、こちらをどうぞ(宣伝か!) 高橋晃周 & 依田憲、バイオロギングによる鳥類研究(総説)、日本鳥学会誌59, 3-19 (2010) # by b-logging | 2010-05-01 11:00
Hierarchical group dynamics in pigeon flocks
Nagy M, Akos Z, Biro D, Visek T Nature 464 890-893 2010 群れで移動する場合、個体はどこに位置するのか。個体は平等でランダムに配置されるのか、それとも少数のリーダーが群れの移動を制御するのだろうか。この問題を解決するために、本研究ではGPSデータロガー(16g, u-blox AG, LEA-5H)をハトに装着し、最大10羽で構成される群れの飛翔を0.2秒間隔で記録した。 2個体間の速度ベクトルの角相関を見ることで、どの程度の時間差で片方の個体がもう一方の個体の動きに反応しているのかを解析した。その結果、群れの動きを制御するリーダ的個体から、中間、あるいは他個体の動きに追従するものなど、階層的な構造が現れた。また、左方向に見える個体(左目で見た個体)により速く反応していた。 こちらで動画を見られます。 # by b-logging | 2010-04-16 09:52
「動物たちの不思議に迫るバイオロギング」が京都通信社から 出版されました。名大生協(フロンテ)でも購入できます。
![]() 京都通信社から購入 ジュンク堂で購入 amazon.co.jpで購入 売れているそうです(名大生協調べ)
# by b-logging | 2010-01-21 13:04
あけましておめでとうございます。今年も趣味的に続けます。本日の論文の調査地。
Tracking of Arctic terns Sterna paradisaea reveals longest animal migration Egevang C, Stenhouse IJ, Phillips RA et al. PNAS 2010 北半球(グリーンランドなどの極域から温帯)で繁殖し、南極海周縁で越冬するキョクアジサシ(鳥類の中で最長の渡り)。これまで、目視によって渡りのルートが推測されており、移動距離は40000kmに達すると言われていた。 本研究では、グリーンランドとアイスランドで繁殖するキョクアジサシに1.4gのジオロケータ(コレ、コレ、コレ、コレ、コレらの論文を参照)を装着し、渡りルートを記録した。その結果、南極海へは2通りのルート(ブラジル沿い、アフリカ大陸沿い)があるものの、帰りは全てS字ルート状(南極→アフリカ大陸南西部→南アメリカ北東部→繁殖地)で帰ってくることがわかった。 最大移動距離は80000kmに及んでいた。長いもので30年以上生きるので、単純計算すると月まで三往復する距離を一生で移動していることになる。また、越冬地や渡りの中継地には海洋生産性の高い地域が選ばれていることや、風を利用して低コストで飛翔していることもわかった。 # by b-logging | 2010-01-13 11:11
レビューの際に調査地をGoogleMapsで紹介すると面白いかも。今日の論文は有名なココ
Living in a ghetto within a local population: an empirical example of an ideal despotic distribution Oro D ECOLOGY 89 838-846 2008 不均一な環境で、動物たちは適応度を最大にしようと良い生息地を探す。分布に関係する有名なモデルは2つあり、一つは動物が理想的な全知性をもち、自由に移動できるときの、理想自由分布(IFD)。もう一つは、ある個体たちが質の良い場所を独占して他の個体たちを追いやる、理想専制分布である(IDD)。 本研究は、キアシセグロカモメのコロニー内でIDDが見られるかどうかをで調べたもの。このコロニーには質の異なる2つの繁殖地のパッチが隣接している。10年以上にわたる調査の結果、若い個体が質の悪いパッチに入っていた。彼らは繁殖に失敗した後、高質パッチへの移動を試みるものの、高質パッチの個体に追い出されていた。さらに、低質パッチの個体の適応度は、高質パッチのものより低かった。これらの行動データは、IDDをサポートする。 しかし、IDDでは個体群密度が高くなるときに低質パッチが利用されるのだが、本研究では高質パッチがあまっていた。もしかすると、同種が高密度で繁殖するサブコロニーにひかれて近くに巣を構えたその場所が、繁殖には不適な場所だったのかもしれない(ある種のevolutionary trap)。 # by b-logging | 2009-12-25 16:25
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